2025年には17000〜25000人の医師が過剰になると推計されております。このような状況の中では、
良質な医療はもとより、他院との差別化となる「医療+α」の部分がなければ淘汰されてしまいます。
「+α」は、「そのクリニックやホスピタルならでは」の価値であり、患者が医療機関を選ぶ際に「なぜその医
療機関に行くのか?」という“クリニック・ホスピタルアイデンティティ”を意味します。
“クリニック・ホスピタルアイデンティティ”の確立には、「自院の事業領域」、「目指すべき方向」、「対象と
なる医療ニーズ」、「提供する医療体制の質・レベル」等を明確にし、「患者に対するドクター・スタッフの対
応」、「インフォームドコンセントに基づくドクターの治療」、「患者を惹きつけるドクターの魅力作り」、等を研
究し、努力しなければなりません。目に見えない価値を目に見える形で情報発信するためには、科学的分
析に基づくアプローチが不可欠です。
“クリニック・ホスピタルアイデンティティ”を創り出せるか否かにより、今後「勝ち組」と「負け組」に二分化され
ていきます。トレンドに合わせた医療を提供することで、いかに患者の心を掴む事ができるかが鍵となります。
情報化時代の到来により、生命・健康に対する関心が高まり、診療や薬の情報がテレビ・雑誌・インター
ネットを通してあふれている今日、医療提供者の与える情報が絶対的であった時代は終わりました。「患者
優位時代」の到来です。